社会福祉士をこれから目指される方、既に資格を取得され活躍されている方や社会福祉士という資格を見聞きして気になって調べてみたという方など、分かりやすく解説します。
まず、社会福祉士について。
社会福祉士は、アメリカ等では「ソーシャルワーカー」と呼ばれています。
日本国内でもソーシャルワーカーと呼ばれる事もしばしばあります。
歴史的な事もたくさん語る事があるのですが、社会福祉士は国家資格であるという事を念頭にお話しします。
国家資格は要するに「知識や技術が国が定めた一定の水準にある者」であるという事です。
いわば、「専門家やプロ」と言えますね。という事は社会福祉士は、社会福祉の一定の知識や技術を持った専門家であるという事になります。
では、社会福祉士はどういった専門家なのでしょうか?
その前に福祉ってなに?
福祉って一体なんなのでしょうか。皆さんはどの様なイメージを持たれていますか?
唐突ですが、筆者の事について少しご紹介させて頂きますね。
(福祉系大学を卒業し、高齢者福祉や障がい者の相談支援等に従事した経歴があります。)
福祉に興味を持つきっかけは、高校2年の頃、中高校生向けのボランティアの募集がある事を担任の先生から教えてもらった事が起点となり、
小学生の子どもさんと遊びたいなぁと思い、児童館での活動を希望しました。それが初めてのボランティアとなった訳です。
筆者の従妹に年下の男の子と女の子がいることもあって、家も近かったのでよくゲームをしたり公園に行ったりよく遊んだりしていました。
なので、年下の子どもさんと関わる事に抵抗がなかったのです。ただ、今回は全くの面識のない子どもが相手となるので、さてさてどうなる事
やらと緊張した思い出があります。
さて、余談が多いですね。でも児童館での事、聞いて貰えると有難いです。
近所の小学生の子ども達と遊びや学童の子たちの宿題を見たり、おやつの準備をしたり、行事を計画して一緒に楽しんだりと、児童館の職員の
方たちにレクチャーしてもらいながらとにかく遊びを通して子ども達と関わっていきます。
皆さんからすれば「ただ、子ども楽しく遊んでるだけやん。」って思われると思います。
そうなんです、ただ遊んでるだけなんです。ボランティアだからという事もありますが、職員の皆さんも子ども達との遊びを通して仕事をしているのです。
筆者が思う大事な所
児童館は学校の様に堅苦しいものではありません。ですが、学校での学習や担任の先生方や同級生との人間関係を学んだり、集団行動を行うといった一連の教育があるという前提で児童館があるので、学校で教わった事を子どもなりに実践する場所でもあり、家や学校以外の自分の居場所にもなるのです。
(児童館では)子どもと正面切って真剣に話をすることは意外と難しいものです。
子どもにとって「遊び」というのは、自分をアピールする手段でもあり、その子の性格などが顕著に表れます。
「自分はこんな事ができるんだ。すごいだろ!」など子どもながらに一生懸命アピールするのです。一緒に遊ぶという行為は意外と奥が深いものです。周りからは遊んでるとしか見えないかもしれませんが、実際はそれだけではなく当然会話もあります。その会話が非常に大切なのです。
普段、家や学校では見せない姿や言えない話を案外児童館などでは子どもは話します。
その一面を出させるという言い方はきついのですが、本当の事を話せる雰囲気や空間を作るのが職員の役目であり知識や技術なのです。
話が長くなりますのでここまでとしますが、それらを筆者は高校2年のボランティアを行い、得たものなのです。
福祉ってなに?(その②)
困っている人を助けるものでもありますが、人の人生は長いですよね。時には困った事が起きる事もありますよね。福祉はそんな時にふらっと立ち寄れる「拠り所」の様なものなのかもしれません。
先ほどの話では、子どもにとっての居場所や拠り所の一つが児童館だという事です。
その拠り所には、いつも優しく良い人達(職員さん)がいつも居る。だから児童館に毎日通う子もいます。目的は人それぞれだという事が言えます。
ですので、福祉は日常生活に支障が出る出来事「病気や交通事故で体に障がいを負ってしまった。」「経済的に子どもの養育が困難。」「親が高齢で介護が必要になった。」など困った事が起こった時の拠り所として福祉はあるのだと思います。
社会福祉士について。
先ほど説明させて頂いた福祉とは困った時に相談できる人がいる場所(拠り所)とお話しました。
社会福祉士は困っている人の相談に応じる相談のプロです。前述した筆者の児童館でのお話に戻りますが、児童館の職員は子どもと接する際に遊びや会話を通して子どもの性格や現状を把握しています。これは福祉の世界では大変大切な事なのです。
社会福祉士は、勤務している事業所の窓口や相談者(クライアントとも言います。)のお宅へ訪問による面談を行います。面談には専門用語でインテーク(初回の面談。顔合わせの様な感じ。)から始まり、アセスメント(お話を伺い、困っている事などを聞き取る。課題の抽出。)を通して相談者(クライアントと言います。)から様々なお話を伺い、課題解決の為の道筋等を一緒に考えます。課題の解決の為には様々なネットワークを駆使し、多職種連携を行います。例えば、介護に関する相談であれば、高齢者施設や医療機関の担当者に接触し、課題解決に関わってもらう事もあります。その際の他機関との接触する際のパイプ役となるのが社会福祉士であり、相談員の大きな役割なのです。
まとめ
いかがでしょうか。筆者の体験談が半分以上を占める内容となりましたが、社会福祉士は相談のプロであると同時に、福祉業界でのパイプ役でもあり、様々な顔を持つ存在であるという事がご理解頂ければと思っております。福祉は対話がとても重要なウエイトを占める仕事です。何気ない会話の中にその人の気持ちや心の状況が現れる事があります。そういった所を聞き逃さずに汲み取ることが出来るのかが、社会福祉士などの相談員のスキルが問われる部分でもあると思います。
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